『世界日報』の間違ったジェンダー概念
- 数ヶ月前から、『世界日報』から頼まないのに定期的にニュースが送られてくるようになった。昨日送られてきたのには、「ジェンダー」や「ジェンダーフリー」について書いてあったが、とんでもない代物であった。
- アメリカでは「ジェンダー」とは「男女の性を上品に表す言葉にすぎない」だって? こんなこと、誰も言っていないよ、根拠を示さないとまずいよ。
- また、「女生徒の興味などを見ていくと、どうしてもジェンダー(女らしさ)が、セックスと無関係ではないという事実に行き当たり」といっている。「女生徒の興味」とか「どうしても」「事実」とかって言葉をいくらちりばめても、「ジェンダーとセックスとつながっている」様子がわからない〜〜。
- こういった間違ったことを主張するために山口智美さんの文章が改ざんして挿入されているのはいい迷惑だ。山口さんが実際に書かれた「『ジェンダーフリー』をめぐる混乱の起源」などの文章を読んでいたら、「女生徒の興味などを見ていくと、どうしてもジェンダー(女らしさ)が、セックスと無関係ではないという事実に行き当たり、こうしたアプローチを選択したと述べている」などというのが勝手な改ざんだとすぐにわかるはず。女性運動・行政・女性学の関係HPも参照ください。
- 『世界日報』のニュース記事が間違っているのは、先に述べた「ジェンダー=男女の生物学的性」という誤ったジェンダー概念によるものだ。
- よかったら山口さんのブログをご参照ください(以下、一部引用します)。
ヒューストンの主張は『女らしさ』概念に基づく差別に敏感になるべきであり、その上で性差別をなくす教育をつくっていくべきだ、というものだからだ。
敏感になるべきは、社会文化的な性であるジェンダーに基づいた差別であり、「女らしさ」に敏感になれなどとは全くヒューストンは書いていない。これもとんでもない誤読、というより、故意の曲解であろう。
===以下、補足しました(4/1)。