女性行政の方向性への疑問(文部科学省の場合)

mikikoさんが女性センターのあり方への不安を書き込みされたことから考えたことです。あるメルマガからの情報で、「文部科学省では、職業上の経歴のみをキャリアと捉えるのではなく、生活のあらゆる領域・段階での経験を通して獲得される包括的な「力・ポテンシャル」を広義のキャリアとして捉えており、国立女性教育会館の研修事業などもこの考えに基づいてプログラムされている。」という。要は、子育て期の女性を対象に再チャレンジを応援していく方向性などのことらしい。そこでは、NPO活動や起業をロールモデルとして紹介しているが、それらは金銭的報酬にはむすびつきにくいため、新たなアンペイドワークの囲い込みにならないように留意する必要があるという警告もされているようなのだ。


それで、ネットで検索してみたら平成18年度 文部科学省における地域振興施策一覧(予算額)がでてきた。http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/chiiki/shien/05061001.htm

男女共同参画関係は、家庭教育支援総合推進事業と女性のキャリア形成支援プランの2つのようだ(合わせても全体としては少額である)。こういった事業は、いずれも女性の経済的自立を進めるためのものというより、地域で女性の資源を活用しようという色合いが強い点が気になる。他にないのか? これらだけだったら、地方自治体は助かるかもしれないが、女性の自立にどれだけプラスになるだろうか(高岡では昨年度、市民グループが頑張ってキャリアアップ事業を請け負ったが、予算額に運営費用を含めることができず、女性たちはみなボランティアで頑張り、予算額の大半が外部講師に流れていくだけという始末。これもなんだかなあって思った。この運営方法自体が市民女性の搾取(職業人ではないとみなす)の上に成り立っていると思ったからだ)。

で、先の文部科学省の地方振興予算である。こういった予算配分は男女共同参画課のものとして適切なのだろうか。大変疑問である。mikikoさんが考えておられるように、地域女性センターをどう自立して活かしていくかの検討やそうしたモデル事業などにもっとお金を配分すべきである。それこそ地域振興策として文部科学省男女共同参画課が配分すべき予算だと思う。こういう予算の配分を変える運動って、どうやって進めていったらいいのだろうか。考えたい。