DVエントリーその後

前のDVのエントリーには、いろいろな角度から関心を持っていただきありがとうございました。しばらくオフラインになりましたので自分的にはちょっと間が抜けた感もあるのですが、、、、、前エントリーでは、ちょっと乱暴に単純化してしまったので、みなさまにいろいろな補足をしていただいたこと感謝です。ちょっと余裕もないのですが、少しだけ書いておきます。


まず、授業については、「夫・恋人(配偶者)からの暴力」だけではなく、子ども(児童)虐待、子どもから親への暴力、カップル間の暴力など閉じ家族に関係する暴力を広く取りあげました。確かに、カップル間のなかにレズビアン、ゲイのカップルを取りあげていなかった点は家族を狭いものととらえていたと思います。DV関連の資料で異性愛以外のカップルを取りあげていたものがわたしの知る限りみあたらず(あったら教えてください!)、その点で限界があったですねえ。yamtomさん、ご指摘ありがとうございました。

また、前回取りあげなかったコメントに、「昔と違い、今は男女差がなくなってきていると思う。共働きが多いし、男子絵の家庭での力は小さくなっていると思う・だから、女性→男性への暴力(ことばの暴力)も増加しているのではと思った。」というように、力関係がそのカップルで男女逆転している可能性を示唆する意見も見られたし(それは授業でわたしも指摘していたことではありますが再度言っておきたいと学生さんが思われるほどの扱いだったということでしょう)、「今の時代は、夫から妻に対する暴力というよりも妻から夫に対する暴力の方が多いかもしれない。昔は女=辱者というイメージがあるが、今は女=弱者とはいいがたいような気がする。しかし、性的な暴力に関しては、今も時代もやはり女は弱者だと思う。」というような反論もありました。きっと、男→女という方向の暴力をわたしが強調したためでしょう。


さらに、使った資料の設問についてmacskaさんのコメントについてですが、学生さんのコメントにも「場合によって許されるというのはどんな場合で許す気になるのかがよくわからなかった。性的な問題では、普通に考えると許されないと思うのですが、よく分かりません。どんな場合で許されるのか知りたかったです」というように、設問自体よくわからんというのもありました。授業での足りない点、しっかり書いてくれていました。これからわたしがぜひみなさんにお願いしたいことは、DV関連の参考書や資料でいいものがあれば教えて〜ということです。


また、「どこからがDVと呼べて、どこまでがDVと呼べないのか、基準となるものがないのでよくわからない。セクハラやストーカーなどもそうだと思うが、本人がそう感じれば、DVなりセクハラが成立してしまうのだろうか。確かに、暴力はいけないことですが、、、」という率直な疑問も学生さんからでていたことを付け加えておきます。これは個々のケースで議論するしかないのだと思いますが、そういった微妙なケースについての議論があれば教えてください。


これまでbrother-tさんが書かれたいろいろは、appuappuさんが疑問を出されたようにわたしには当初意図が読めないものでしたが、今回、「問題解決に結びつくための議論」だということを明示してくださったのでとてもよかったです。確かに、「被害者の視点だけで語っても問題解決に結びつかない」と思いますので、別の視点を出してくださるのは歓迎です。このあたりもう少し議論の目的や方向がわかるような書き方をお願いできたらもっと歓迎できると思います。今後ともみなさまよろしく〜


書き落としたのですが、demianさんが書いてくださっていた地域での取り組みについてです。富山には女綱(なづな)というDVへの取り組みがあります。http://www.geocities.jp/naduna2000/ここに参加されている被害当事者の方にはこれまでいろんな授業に来て話していただいたことがあります。今年もわたしが関わっているいくつかの授業に女綱さんから出前講座をしてくださることになっています。あとは、地元の男女平等推進センターでも相談事業があるんですが、そこでもDVの相談は増えているということを聞きました。どういった取り組みができるか、リアルな世界のお知り合いだけでなくネットを通じたお知り合いも交えて話し合っていけたらいいですね。