NHK「その時歴史は動いたー米騒動」への疑問

昨晩、NHK「その時歴史は動いた」http://www.nhk.or.jp/sonotoki/sonotoki_syokai.html#03
で、「格差への怒り政府を倒す 〜大正デモクラシーを生んだ米騒動〜」をとりあげていた。松平 定知 アナウンサーが富山県の水橋の地にたって紹介していた。


この番組の取りあげ方に疑問をもった。「なぜ一地方の母たちが起こした騒動が世を動かすまでにいたったのか?」というように、「おかかたち」の哀願運動としてとらえていたからである。単なるいなかの何も知らない母親の行動という描かれた方とみえた。しかし、そうではない。「おかかたち」は、一人で米2俵(約120kg)も担いで桟橋へと運ぶ仲仕という婦人労働者であったのだ。女たちの運動は、一種労働運動に近いとも言えるのではないだろうか。単に素朴な母親の腹を空かしたこどもへの思いでは数百人の女性たちを運動に集めることはできなかったのではないかと思われる。

2003年4月22日朝日新聞「とやまの目」で「米騒動 女たちの世直し再燃期待」という題のコラムでこのような視点で書いているのでそれを以下にあげる。