[地域]富山県議会で女性の議席が一つ減りました。

 今回の選挙で、残念ながら女性が3人から2人に減りました。自民主導変わらず、女性1減2議席に 県議会政党勢力図富山市第一選挙区の火爪弘子さん(共産党)と高岡市選挙区の柴田陽子さんのお二人が当選されました。おめでとうございます。そして高岡市選挙区の谷内清子さんにはこれまで8年間お疲れさまでしたと言いたいです。32年間空白が続いた富山県議会に新しい風を吹かせてくださったのは大変大きいことだったと思います。これまで崩せなかった富山県議会のオトコ社会度は、「鉄人8号」と言われた谷内さんの鋼のような強さでないと歯が立たなかっただろうと思います。今回は惜敗なので大変残念ではありますが、これまでのご苦労に感謝したいと思います。

 富山県の女性議員の歴史をざっと書くと、1947年(昭和22年)4月の第一回の県議会議員選挙で当選した池渕正さん(氷見郡)が1期、1955年(昭和30年)に2人目の上滝タミさん(富山市)が当選、小学校教員(富山市清水町小学校長)だった上滝さんは3期連続して当選されています。1967年(昭和42年)まで県議をつとめられました。2期目からは社会党所属です。(参考:富山県婦人団体連絡協議会編『とやまの女性史ー自立へのあゆみ』富山県発行。1989年)

 谷内清子さんは、1999年(平成11年)高岡市から選出で当選され、2期つとめられました。谷内さんは上滝さんと同じ教員出身です。女性県議空白の32年を乗り越え、富山県議会に入られたので谷内県議誕生は歴史的な出来事でした。政党に所属せず無所属で通されたのも谷内さんの性格的な強さや家族的政治背景などによると思っています。
火爪さんと柴田さんは、女性へのガラスの壁を谷内さんが打ち破ったあと県議会に入られました。これまで富山県議会には、たった5人しか女性が登場していないのです。ああ、なんと少ないことか。

 この機会に、富山県での女性の議員の活躍の歴史を思い起こしてみました。前に、富山県議会議長の「問題」発言 や、富山県議会議長の「問題」発言・続報についてなどで書いたように、「男女共同参画社会、男女共同社会という話を耳にするようになり、決して皆さんが悪いと言っているのではないが、さなざまな問題が起きている気がしてならない」などの問題発言を公式の場で確信犯的にする男性議員がいる富山県議会。もっともっと女性が出て行けるような機運をつくらなくては晴れ晴れしないなあと思います。

 富山県議会で火爪さんと柴田さんのお二人はこれからも確実に活躍されると思います。お二人は政党所属、政党性を打ち出されているという点で谷内さんとは異なるタイプの政治家です。かつて市議会、町議会で多かった無党派市民派と言われた女性の議員は今後富山県でまた出てくるのでしょうか。政党所属の議員さんが増えていくのか、そのまんま東さんや嘉田由紀子さんのような無所属の政治家が出てくるのか・・