【教育】大学非常勤講師のマーケット

 前に書いた大学非常勤講師の実態エントリーはアクセスが多く関心が高いことを伺わせた。非常勤講師の悲惨な現実が意外に知られていなかったのか、それとも大学も他の業種と同じで不安定雇用が増え、格差社会になっていることが確認されたのか関心のゆくえはよくわからない。ここで付け足しておこうと思うのは、非常勤職につきたいと思っても公開のマーケットが確立されていないってことだ。

 きのう、修士課程時代の友人から電話があり非常勤を探しているけど研究者人材データベースでもあまり扱っていないしどうやったらみつかるの?と聞かれた。わたしの限られた経験であるが、非常勤マーケットは現在従事している方が後輩か知人でその科目を担当できる人を個人的に探し、打診するケースが多いのではなかろうか。最近でこそ、研究者人材データベースに非常勤が載るようになったが、以前は、この求職・求人データベースに非常勤が載っていなかったように思う。最初載るようになったときにちょっとびっくりしたことを覚えている。公募しているのは例外的な少数ではないかと思われる。

 非常勤職の求職をしようとしても、現実的には個人のツテを頼るしか方法がないってことだ。頼る先が指導教官や先輩となるとどうしてもそちらにいい顔をしたくなるのが人情というもの・・。このようなシステムを温存している大学という職場はまだまだ自由競争から遠い社会のように思われる。