『揺らぐ性・変わる医療』の紹介が載った。

『揺らぐ性・変わる医療――ケアとセクシュアリティを読み直す』根村直美編著(明石書店)についてのわたしの紹介文が『ウイメンズブックス』27号(2007年11月25日発行)に掲載されました。こんな内容です。

読んでください!
 この本は性、ケア、医療の現場でおきている現象を取り上げる。「患者中心医療」を担う看護師の96%は女性。「思いやり」や「気遣い」など「ケア=女性の視点」が要請されているという。

 「看護師の自律性と意志決定」(朝倉京子)は、そんな現場でどうしたら他者中心に陥らないでいられるか、という育児や介護に携わる女性共通の課題を考える。

 「知らないことは可能かー超音波検査における胎児の認知と告知」(菅野摂子)は、3D超音波検査が妊婦雑誌をどう変えたか、妊婦とその家族に何をもたらしたのかを考える。「ジェンダーの揺らぎを扱う医療」(東優子)は、性自認における揺らぎや変動を織り込んで手術の「失敗の自由」を認めるべきではないかと言う。

 「オタクの従属化と異性愛主義」(田中俊之)は、日本社会がオタクという従属的男性性を創出していくことでジェンダー秩序を維持しているのではないかと問う。興味深いテーマばかり、ぜひ手にとって! 

ウイメンズブックスゆうのサイトはここです。女性学フェミニズム系の本が紹介されています。ご覧ください。