2007のブログ活動を振り返る

外は雪。昨日から降りしきるが、あまり積もっていない。すぐに溶けてしまう湿った雪です。

雪模様の中、2007年のブログ活動を振り返ってみます。今年特筆すべきことは、ブログを通じた出会いがリアル社会での学会活動として実を結んだことです。チキさん、マチュカさんとの『バックラッシュ!』発売キャンペーンブログを通じた知己(笑)から、日本とアメリカで学会発表するに至ったのは私にとってエポックメイキングなことでした。


日本国内では、6月に熊本学園大学での日本マスコミュニケーション学会でチキさん、山口智美さん、北田暁大さん、今井紀明さんとのワークショップ「バックラッシュはどのように起きるのかーマスメディアとWeb言説空間との呼応関係」を企画、参加しました。企画段階からネットをフル活用し議論しつつ進めました。報告ももちろんネットで発信しました。その後、チキさんは「サイバーカスケード」など当日発表された内容をもとに『ウェブ炎上』という本を上梓されました。分析対象のバックラッシュ現象だけではなく、それを議論する活動そのものが、マスメディアとウェブとの呼応関係により、新たな展開をもたらしたといえるでしょう。


同じ6月に、今度はシカゴ近郊のセイントチャールズでの全米女性学会で、マチュカ(小山エミ)さん、山口智美さん、ノーマ・フィールドさんと"The Tangled Threads of Backlash against Feminism in Contemporary Japan"という日本のフェミニズムへのバックラッシュに関する発表をしました。ここでは小山エミさんと初めてお会いすることができました。ブログをやっていなかったらあり得ない経験でした。この時には、 日本のフェミニズムバックラッシュとの闘いを地政学的位相を変えて再検討する機会が得られました。日本で主流となっているフェミニズム女性学への反省的まなざしは、もしかしたら国外だったからこそ成立したものかもしれないと思ったりします。さらに、小山さんが日本でのバックラッシュフェミニズムとの議論にネット空間を通じてこれまでどれだけ貢献してこられたかということにも思いを果たさないわけにはいきません。またノーマ・フィールドさんとの出会いからも多くを学びました。ノーマさんの実生活に対する深い思いと関わりはそのご研究そのものだとしみじみ思いました。

これら二つの企画に関わった山口智美さんとは、これまでアメリカと日本と離れた地にいるとは思えないほどメールやチャット、ブログ、SNSを通じて議論してきました。山口さんの日本のフェミニズムに対する貢献も小山さん同様、大きいものがあります。ウェブ時代のフェミニズムを実体験できたという意味で、私にとって貴重な年でした。


9月には、ヌエック(独立行政法人国立女性教育会館)での、「地方からの発信」という視点で女性センターを考えるワークショップを日本国内あちこちの地方に住む友人たちと開きました。これもウェブ時代ならではの自主的なつながりによる企画が実現したものでした。このとき報告したり参加してくださった方とは、曲がり角に立つ地方の女性センターについて突っ込んだ話ができました。その後、会場であったヌエックは、政府が独立行政法人の見直しを進める中で統合案が出されることになり、抜本的に取り組み自体考え直す時期にあることを再確認できました。これは、どこの女性センターにもいますぐにでも起きることだろう。


女性センターについても、ヌエックを通じた縦のつながりばかりではなく、地方同士の横のつながりをもっと進める必要性がある。なんでも東京中心の中央集権で進めてきたことの弊害は女性政策でも例外ではない。ウェブ時代だからこそもっと地方主導の動きを進めていきたいと願っている。


ブログを読んでいただいているみなさま、またブログにコメントを書いていただいている、まだ出会えていないみなさま、今年もつたない思索を読んでいただきありがとうございました。これからも現実社会をよりよくするためのフェミニズム的思索や議論を積み重ねていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。そのうちリアル世界でも出会えたらと願っています。