すてっぷにおけるあまりにKYなポスター展

ついでに、係争の場所である「とよなか男女共同参画センターすてっぷ」まで出かけてきた。中村彰新館長がいらっしゃったらごあいさつしようと思ったが、2時からご出勤ということでお目にかかることはできなかった。だが、非常に皮肉なイベントをやっていた。「すべての女男にディーセント・ワークをーあなたの基本的権利は守られていますか?」というポスター展が行われていたのだ。6月5日から23日までということだ。権利が守られていないから裁判を起こされている当事者でもある財団法人とよなか男女共同参画推進財団が「あなたの働く上での権利は守られていますか」「公正な扱い、男女平等な扱いを受けていますか」というポスター展を主催されているとは、、、。あまりの皮肉にぎょっとした。「権利が守られていない」と訴えられているその場で「権利は守られていますか」とKYなポスター展をやっていることに驚きましたです。しかも、全部海外のポスターなのでいまいちピンと来ないから、これをやっていても騒動が起きたりしないんだろうなと思った。ポスターに載っている「女」「男」というやつがどれも日本人以外の有色人間なのである。ILOが1年間にわたり「男女平等はディーセント・ワークの中心」キャンペーンを始めたようだ。それですてっぷではこういうポスターキャンペーンをやっているようだが、来場者がこれをみても、「いまここで起きていること」って感じをもてないんだろうな(すてっぷにはこのほかにも「軍事・紛争化」という海外の写真展が6階ギャラリーに展示されていたが、これも何のためなのかさっぱり意味不明だった)。予算をかけてもだれもそれをピンときて権利を実体化させようと思わないイベント・・。やることに意義があるみたいな・・・。だとすると、一体何のためのポスター展なのかと思った。

今回、すてっぷをめぐる状況を駆け足でみてきたが、フェミニズムが制度化される中で起きた非常勤館長の雇い止めと裁判、そして新しい男性の常勤館長と「女性のためのディーセント・ワーク」を訴えるポスター展という現状からは、あまりにもつぎはぎな当て布という印象が残った。どうしてこんなことになっているのか、と考えてしまった。