『社会運動の戸惑い』の発売と発売記念・ステマ大会(出遅れw)

 どってりと出遅れ感が漂いますが、今週、『社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』が無事、発売となりました。同時に、発売を記念して、共著者の山口智美さん荻上チキさんのお二人と小山エミさんと行った座談会、前・後編ともに公開されております。


社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動

社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動




山口智美・斉藤正美・荻上チキ著『社会運動の戸惑い』発売記念・ステマ大会(ウソ【前編


山口智美・斉藤正美・荻上チキ著『社会運動の戸惑い』発売記念・ステマ大会(ウソ【後編】

 この座談会を掲載していただいた「『バックラッシュ!』発売記念キャンペーン跡地」ブログですが、この『社会運動の戸惑い』本の企画が生まれるきっかけとなった場所でもあります。山口、荻上さんが『バックラッシュ!』刊行に際して出会い、わたしもそのキャンペーンブログに参加させていただいたのでした。


 このブログ運営に大きく貢献していた小山エミさんですが、その後、『社会運動の戸惑い』刊行に至る過程で、アメリカの学会発表をごいっしょさせていただいたり、ブログやmixiツイッターなどでの議論もごいっしょに積み重ね、現在も、私が多くを学ばせていただいている仲間です。そういうわけで、小山エミさんは、この本の刊行にも深く関わっているお一人です。

 そして、エミさんは、事前に本の原稿を全部読んで、座談会に臨んでくださいました。その後も、座談会のログの編集などもしていただき、このように「『バックラッシュ!』発売記念キャンペーン跡地」ブログにご掲載いただきました。エミさん、ほんとにありがとうございました。



 この本の刊行については、「無事に」刊行ということに、正直深い感慨を覚えております。そもそも、わたしが「ジェンダーフリー」や「バックラッシュ」ということばばかりが叫ばれていることに違和感を感じて、『ふぇみん』に寄稿させて頂いたのが、2002年9月25日でした。振り返るに、今からちょうど10年前です。まあその時から10年が経過したということで、ほんと長い道のりでした。


 この間、共著者の山口智美さん、荻上チキさんとは、モンタナと東京、富山と、それぞれ遠く離れて住んではいるものの、インターネットのおかげで、メールやブログ、mixiツイッターフェイスブックなどを通じて議論を続けてきました。


 途中からは、山口さんが日本に来られている時を中心に、実際に保守派との係争が起きた現地に赴いて男女共同参画に反対されてきた保守運動家の方々にお会いしてお話しを伺うなどの調査を続けてきました。最初イメージしていた「怖い」右派の人たちというのも、何度も会って、いっしょにご飯を食べたり、お茶したりするうちに、主張の多くは異なるけれども、フェミニストと同じで政治に強い関心を持っている「あつい人たち」なんだなとと、理解できる面も増えてきました。また、立場が違う我々にとても「丁寧に」対応していただいたことは、正直、ネット上の言説を見ているときには想像もできないことでした。


 というわけで、『社会運動の戸惑い』本については、ツイッターでも、ハッシュタグ#tomadoiで議論されております。こちらの方も、ぜひご覧いただいたり、見て頂いたりしていただければと思います。どうぞ引き続き、よろしくお願いいたします。