『社会運動の戸惑い』本と富山の男女共同参画政策

『社会運動の戸惑い――フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』は、富山県立図書館、高岡市中央図書館、富山大学付属図書館(中央図書館)にも入り、富山県内でも手に取ることができるようになりました。
 富山県内の書店でも、富山大生協、文苑堂福田店、イオンモール内の喜久屋書店などでも並んでいるのをみかけました。


 富山県内のことばかりご報告しましたのは、実はこの本が富山県男女共同参画政策についてかなり取りあげているからなんです。富山県が始めたとも言われる男女共同参画推進員制度については、「私、推進員になりたいんですが、、」と地元自治体に申し出た時の顛末も書かれています。県内で男女共同参画にかかわっておられる方に、ご興味をもっていただけたらなあと思っております。


 そもそも、私が本書にかかわる原点としては、私が富山県内で男女共同参画政策にかかわったことがありました。まあ、わたしが最初かかわった1990年代初め頃は、男女共同参画ということばはありませんでした。当時は「女性問題」と言われておりました。

 それを、具体的な「男女平等」(現在は、トランスジェンダーや同性愛などを不可視化することにつながる「男女」という二元論的発想に疑問が投げかけられていますが)政策へもっていこうと、高岡女性の会連絡会の仲間たちが高岡市に掛け合い、また私自身、90年代前半に高岡市の男女平等推進計画の策定にもかかわったものでした。病児保育や学童保育の普及、男女混合名簿などその当時、市の計画にあげていった施策には現在、計画に書き込んだことだけが理由ではありませんが、実施されているものも少なからずあります。


 その後、2002年頃から男女平等推進条例策定に関わり、それが制定された後は、男女平等推進センターの運営協議会委員に選任されました。決定的に男女共同参画政策に疑問を持つようになったのは、運営協議会で市側と話をしていく過程でした。それについては、『戸惑い』本の中でも触れていますのでご覧いただきたいです。これが決定的な原因となりましたが、他にもいろんなことが起きて、次第に、男女共同参画センターや推進政策にひっかかりを多く持つようになっていきました。なお、男女共同参画センターに関しては、本の中でも5章「男女共同参画とは何か――ユー・アイふくいの図書問題をめぐって」、ならびに、6章「箱モノ設置主義と男女共同参画政策」で詳しく論じています。


 私がセンターに疑問を持っていた2000年代半ばに、富山県男女共同参画推進員に意外な方が潜って活動をしておられました。このことについても、『戸惑い』本では5章で詳しく触れています。ぜひご覧いただきたいと思います。


 なお、ツイッターでの『社会運動の戸惑い』 #tomadoi 感想ツイート集」も読まれ方々の感想で充実しておりますので、ぜひご覧になってください。このエントリーとは関係ないですが、今現在、あまたあるネット・ツールの中で、ツイッターが情報のフローには一番役に立つ、ということを実感したのも、この本のステマ(スティルスマーケティング)活動の実践的効果でしたね。


 では、どこかの図書館、書店でこの本を手にとっていただき、感想ツイートを発していただければうれしいです。実は、富山県の参画政策や、参画センター、ヌエック関連の感想が、少なくて寂しいのです。

 
 

社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動

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