中日新聞の「この人」でとりあげられました。
4月5日の中日新聞「この人」で斉藤が取りあげられました。共著『社会運動の戸惑い――フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』で男女共同参画が啓発にとどまっていること、共同参画に批判的な人たちが推進活動に参加できるほどその内容があいまいなものとなっていることなど、について紹介していただきました。
この人 男女共同参画のあり方を問い続ける 斉藤正美さん
2013.04.05 中日新聞 朝刊 3頁 3面
「配偶者らからの暴力、生活の困窮などで悩む女性のための新たな施策が練られていない。国も地方もやる気はあるのでしょうか」
共著「社会運動の戸惑い−フェミニズムの『失われた時代』と草の根保守運動」(勁草書房)で、性を問わず誰もが参画できる社会づくりや性差別の解消が進んでいない現実を指摘した。男女共同参画と言っても啓発にとどまっていて、福井、富山両県では共同参画に批判的な人たちが啓発にかかわっている実態も明らかにした。
原点は跡継ぎを産めなかったことを死ぬまで悩み続けた祖母を目の当たりにしたこと。「女として生きることはこんな苦しいことなのか」
子育て中に「社会の窓」として毎日読んだ新聞がひどかった。「ママさん婦警さん お手柄」など女性を強調したり、「全裸」「美人」と性犯罪を詳細に描写する記事に疑問を持ち記者たちと議論を重ねた。この活動から研究者の道に踏みだし、大学院で女性学を研究した。
富山大の非常勤講師。「女性学の研究者も行政の審議会に入ったりして権威化している」。反省をこめて現状打破を訴える。富山県高岡市在住、六十一歳。(沢井秀和)
[追記]なお、東京新聞では、4月8日に「男女共同参画社会のあり方を問う研究者」として紹介されました。「女性の政策、国も地方もやる気はあるのか」という副題もついています。印象としては、東京新聞の方がインパクトが強そうと思いましたが、どうでしょう。