メディア講座の開発中:「ココが変だよ週刊誌」

数日前の寒い夜、高岡市男女平等推進センターに、「ココが変だよ週刊誌」を企画された同センタースタッフのかたたちで集まった。センター企画講座基礎編「あなたの人生 想定内?自分らしく生きるヒント」http://www2.city-takaoka.jp/gec/Kouza_H17/kouza-center-kiso.htmも無事3回を終了し、ほっとする間もなく新たな課題に向けて模索中であった。週刊誌を使ったメディア・リテラシー講座の別バージョンの開発を目指していた。


「ココが変だよ週刊誌」http://d.hatena.ne.jp/discour/20060209では、ヤング向け、オールド向け、女性雑誌、男性雑誌、一般紙などごたごたに混ぜてテーブルに載せておいて、そこから気になる女性イメージ、男性イメージを各自選び出して手で切り抜き、模造紙に年代、性別ごとに張り出してもらい気づいたことを話し合ってもらった。参加者のみなさんが日頃率直に議論することに慣れておられる方が結構入っておられたので、ほんと遠慮のない率直でおもしろい意見がたくさん出た。ヌード写真の豊かな胸をみて、性の商品化だとご指摘の男性もおられたし、その一方その見方に批判的に若い頃はこういうのになりたかったもんだという見解を堂々とおっしゃり笑いをとった80代女性もおられるなどほんといろ〜〜んな意見が出たので救われた。


しかし、ごちゃまぜにするのではなく、各世代ごとにどういった雑誌をみているか、世代ごとの文化状況が目に見えるような仕掛けはできないものか、という担当さんの思いもよくわかる。ぜひマンガを入れてやりたいというのもそうだそうだと思えた。若い世代の雑誌には、ファッションのことだけで他の世代とちがって生活の他の側面については何も書かれていない。政治も食べ物もくらしも何もないのはどうしてだろう、関心ないのかそれとも雑誌以外から情報を得ているのだろうかということが話し合われました。


同センターには学習のために毎日高校生が来ている。当事者世代の意見を聴こうということでお菓子のお誘いに乗ってきてくれた男子高校生2名にいろいろ質問を浴びせたわたしたち。女子には来てもらえませんでした。ところがその高校生たちは、「週刊誌は読みません」というのである。中学までだったら『ジャンプ』『マガジン』(だったかな?)読んでいる人もいたけど、高校で週刊誌を読んでいる人はあまりいないだろうとのこと。そこでげてもらった読んでいる本がなんと『プレジデント』だって!このタイトルでわかるように上昇志向をもち、自分の意見をしっかりと言語化できる賢い高校生たちでした。


雑誌の話はそれ以上進まず、今後に持ち越されました。新たな方法でデモンストレーションをするまでに至らなかった。マンガを出しておくと参加者が読み始めるということなのでばらばらにしておかねばということは話し合ったが、そのマンガをどう料理しようか、すなわちどういった視点で気になるイメージやことばを探し出すか、という点が最後まで決まらなかった。


課題としては、世代ごとの雑誌を見ることから世代ごとの文化のどの側面に気づきたいのか、めざすものをもう少し議論したほうがいいのではないかと思われました。このブログをお読みになっているあなた、ご経験に基づくアドバイスがあればコメント欄に書いてくだされば助かります。当日ご参加予定だった他のセンターのスタッフの方も、ご経験豊富でいらっしゃるのでご意見をお書きいただけたら議論が進むのではないかと思います。ご協力をよろしくお願いします。


なお、メディア講座で思い出したのは、2001年秋にビデオとインターネットを使って自分達で数分の番組づくりをしたことがありました。fem-net のサイトにlalamaziwaさんがちゃんと残してくださっていました。参考になると思います。http://www.jca.apc.org/fem/に行って、「メディア講座でfem-netしましょう!」 というところへ飛んで下さい。そこに富山での講座シリーズのログが蓄積されています。高岡では「女性NGO のインターネット再発見 」をやっています。早い時期にこんなこともやっていてもう5年もたつのに、この芽を発展させていないなあと思ってちょっと反省。週刊誌を使ったもの、インターネットを使ったメディア講座、いろいろ進めたいですね。ブログでの発信ができるようになったのだから、もうちょっとうまくリンクしたりして「メディア講座」や「女性センター」のブログ輪(コミュニティ)をつくっていけたらと思います。


しかし、まあ高校生との話し合いで性について話し合いができ有意義でした。これについては別のエントリーで書きますね。