［高岡］藤子不二雄さんの昆布

きのう高岡駅からそう遠くない街中にある昆布やさんに行った。藤子不二雄さんの色紙（右写真）がいくつも飾ってあるのに気がついて、店主のおじさんにいろいろ話を聞いてみた。昆布やさんは藤子さんが知り合った高岡市定塚小学校近くである。親御さんの代から藤子さんとはずっと昆布を通じたおつきあいがある由。この忍者ハットリ君の色紙が一番新しかったが、ドラえもんのもあることから、我孫子安孫子さんだけではなく、藤本さんともおつきあいがあったのだろう。

高岡は、東京のように海苔やさんはないが昆布やさんは町中にたくさんある。北前船の影響だと思われるが、昆布はだしだけではなく、積極的に料理に使う。刺身を昆布締めにするのもこの地の伝統料理だし、山菜の昆布締めも得意な人が多い。出し昆布といってもほんとに多種類あり、この町の人はどの昆布やさんのが自分にあっていると購入するお店も決めているという話しも先日聞いたばかり。鱈の白子を昆布の上にのせて焼く昆布の白子焼きは冬の定番である。白子だけではなく、昆布も食べる。香ばしい香りもいいが、羅臼昆布の焼けたのはそれ自体美味だ。先日も東京から来られた友人に出したらことのほか喜ばれた。さらに、ご飯の上にかけるとろろ昆布の種類もほんとたくさんあり、昆布の中心部だけ、外側だけを使ったものなどとマニアックに豊富なのだ。昆布をまぶしたおにぎりも高岡の人には定番中の定番だ。白とろろではなく黒とろろでつくるおにぎりはわたしも高岡に来るまで知らなかったが、なかなか乙なものだ。なぜ昆布がおいしいのかというと、昆布を剥くのがすべて手作業で行われているかららしい。適度な酸味があるのがなんとも言えない。

わたしは突っ込み隊よろしく、藤子さん好みの昆布も教えてもらった。今度買う時にはそれにしようかな、黒とろろ。