スーザン・ボイル―「ネット主導>マスメディア追随」型ニュースは増える予感

 山口智美さんところで、だいぶ前に知ったスーザン・ボイルネタ(4月14日「youtubeですごいことになっているイギリスオーディション番組動画」記事)、(日本語歌詞つきyoutubeもあります)ようやく日本のテレビも取りあげ始めた。きのうくらいからちょこちょこNHKNHKBSでみるなあと思っていたら、今日はTBSの昼の恵俊彰がレギュラー司会のワイドショー「ひるおび」(「大人の女性たちに贈る大型情報バラエティ」ってふれこみのやつ)でトップで取りあげていた。

 デープ・スペクターに聞いてみましたみたいにやっていたが、アメリカの朝のニュースショーの全部に出ていたとか、you tubeで一週間に3000万アクセスあったとかいうくらいで特に新しいネタもなかったような。だいたい一週間に3000万アクセスあったというのはちょっとネタとして古くない? ネット界では、先週末に全部合わせて5000万近くのアクセスのネタが出回っていたのにな。これもわたしは山口さんのブログで知った。

 ま、「ひるおび」で今日登場していたマルシアが、かつて自分が出演したミュージカル「レミゼラブル」でボイルさんの歌っていた歌「夢やぶれて」を歌ったことあったが、今回初めてこんないい歌なんだーとわかったと言っていた。これは、ボイルさんのすごさを言い得ていたかもとは思った。(マルシア、今日この歌ネタのためだけ出演しているのか、それとも毎日?) そーいえば、先にあげた日本語訳つきのyoutubeには、岩崎宏美の「夢やぶれて」もリンクしていた。

 このボイルネタ、海外から入ったにしろ、日本のブログ、動画経由というネット主導、マスメディア追随型の典型という気がする。最初に、山口さんがブログに上げたのが4月14日、「youtubeですごいことになっているイギリスオーディション番組動画」というやつ。その頃にはすでに、はてブでも話題になっていたのに、日本のマスメディアがネット界の話題を取りあげるまでに1週間ほどかかっている。それまでこれは大したことないと放置していたのだろうか。この反応の鈍さはなんなんだろう。それに今日の新聞でもかるーく取りあげていたように思うけど、扱いが小さかったような。

 大きさは別として、日本のマスメディア、なんか反応遅すぎじゃないか。私が美容室とか家族とかに言いふらしたら、結構みんなyoutubeみようとか反応していたよ。それであとでテレビでやっているのみて、あれ前に言っていたの、やっているよと喜ばれたところを見ると、マスメディアの食いつきだけが妙に遅い感じ。きっと、これからこういう「ネット主導>マスメディア追随」型のニュースは増えるだろうな。ボイルさんネタはその予兆(先行例か)として記憶に残しておこう。

【追記】これってネット主導じゃなくって、単なるニュースの時差では?というご意見をもらったのでちょっと付け加えとこう。このニュースがブログで話題になって1週間も動かなかったのは、美女ネタとか若い女ネタではなく、さえないおばさんネタだったことが影響しているのじゃなかろうか。マスメディアの門番たちは政治的な影響力もなく、そそられるわけでもない年増女に対してニュースバリューをおかないということの表れではないかと思った。ネット界でも「大ブレイクしたおばちゃん」とか「人はみかけじゃない」とかいう表現がとびかっている。若くもなく、美しくもない女に対するマスメディアの日頃のニュース価値の低さがマスメディアが乗り遅れた理由じゃないだろうか。ネットだとyoutubeでいつでもたっぷり時間気にせずにボイルさんの歌を楽しめるが、テレビだとその点でも出遅れるわけだし、新聞が小さい扱いなのはもっとその美声を聞かせられないということもあるのかもしれない。