女性学と男女共同参画の高齢化にカツ
ビストロ・ルパンで出た話を書くお約束でした。
女性学や男女共同参画行政についていろいろご意見が出ました。わたしはもっぱら聞き役でした。ワイン、グラスだったけど赤白飲んでほろ酔いだったので、ここからお話しするのは記憶がいまいちあいまいではありますが、、。
まず、今の女性学についてです。今の女性学のリーダーが、1970年代終わりから女性学を創設してこられた方々でありそのやり方など硬直していてい、後に続く女性たちはそれに魅力を感じない。よってより若い30-40代で世代の元気な人たちは、もうアカデミアの世界を目指さなくなっているというお話が聴けました(右の図はシスターフッド映画のポスターです、念のため)。
それより例えばNPOとかもっと実社会を動かしていく方に入っているというのは、わたしの実感とも一致するものでした。女性センターまわりでも院を出た女性たちがバリバリ活躍しておられるのに出会います。大学のポストに比べると待遇が行ってくるほど違うのに、、、。
その一方、女性学の世界に入っている若い世代でがんがん上の世代に注文つける人はみなくなっているなあ・・・・意見を言ったり、行動したりするより割に上手に上の世代とつきあっていかれる方しか入ってこないのかなあと思っていた。だから、今の女性学の現状に違和感を持っている人はもう女性学に参入するより外に活路を見出しているというのは驚かなかったのですが、それが今の女性学に希望をもてないからだ(見捨てた)、というのをはっきり聞いたのは初めてでした。うすうす感じてはいたことでしたが、はっきり言われるとやはり重たいものでした。
そして、そのような女性学を変えるにはどうするかという処方箋についても話が出ました。私も女性学の現状に疑問を感じているので「ジェンダーフリー概念から見えてくる女性学・行政と女性運動の関係」サイトを開設しています。しかし、直接的に批判されると黙ってしまうからそれよりもっと具体的な方策を募集した方がいいよというのが当日出たご意見でした。
女性学のリーダーが1970年代から何十年同じ方達であり新鮮みがないし、言っていることも、性役割や性別役割分業、女らしさ、男らしさの特性論とか、ずーっと30年近く同じで進歩の後が見られないとか・・・新しそうなジェンダーやジェンダーフリーとかが出てきても、それが地に足が着いた動きになかなかならず、そうこうしているうちに反対派の動きの方が活発になっている。結局女性学が世の中を変えることにあまり貢献していない・・・そんな風に疑問に思っている人はいらっしゃるのでしょうか。これまであまり聞こえてこなかったように思いますが、どうでしょう?(あるいはそれが言いづらいほど、女性学が批判を受け入れなくなっているのでしょうか。そんなことはないと思いたいですが、、)
もし、そう思われている方があるとしたら、らその現状を変えるにはどうしたらいいと思われますか。
このことは、単に女性学の問題にとどまらず、男女共同参画行政のあり方にも関わっているので深刻なんだということでした。実際、日本全国で男女共同参画行政が展開されていますが、それに参加している人たちは高齢化の一歩をたどっています。先般私が参加した男女共同参画事業では、もう高齢者対策事業かと思うくらいで参加者の大半が60代以上の男女でした。その光景をみて、しかもその日のテーマが、子育てや少子化だったのでこれじゃ、事態は改善しづらいだろうなと思いました。これからの社会をつくっていく方に呼びかけないと男女平等社会の到来は遠い世界だなあ。それに若い世代ほど格差社会になっているのも事実だし、下流社会に突入ということを一番切実に感じているのも若い世代なのに、高齢者対策だけにうつつを抜かしているのはやはり問題だと思います。
こうした施策が変わらないで展開されている根っこには、そうした男女共同参画施策を変えなければ、、、と思わない男女共同参画に関わるリーダーやそれを支える女性学があるんだなあと振りかえって思いました。高齢化しているのは女性学だって同じではないかと思うからです。私自身も地元行政施策に関わって来ましたので、エラそうなことは言えません。これは自分が反省する問題でもあります。これについては、次なる世代に席を譲ることだと思っています。
これが当日出た話の中で一番重いなあと思ったテーマでした。こうした実態を変えるにはどこから手をつけたらいいのでしょうか。何か気づかれることがあれば教えていただけたらと思います。
===========