金沢東の茶屋街「藤とし」にて

先月28日の集中豪雨では、金沢市も主計(かずえ)町など町の中心部が水害に遭った。復興の意味で金沢浅野川園遊会も復活したそうで参加した。まだ川の水はどんよりと濁っており、主計町の住宅やお店は床上まで浸水した爪痕が残り、痛々しかった。
その日、いろんなところで話題になっている金沢は東の茶屋街にある茶屋「藤とし」に行くことができた。おかみさんとの写真を、ご本人の許可をいただいて載せる(というか、ブログに載せたら・・と写真をとってくださったO さんが引いたレールに乗っているだけという話かも。。)。おかみさんは写真以上?にステキな方だった。蛍の光が白くポッポッと飛んでいる涼しげなお着物だったが、ほんとに似合っておられた。お話上手でしたし。洒脱な上に率直。とても現代風なのである。かなり引きつけられた。同行した男達には「男の人たちは、なーんこんでいいから」みたいに言って、女性陣にだけ名刺を渡してくれた。そして、「この店は一見さんお断りやけど、それはなーんも特別のことじゃなくてお店が2階にあるし、知らない人が来たら心配やろ。みんなが安心して飲めるためなんや。この名刺に電話番号が書いてあるからそれをみてまた来まっし」とのたまった。当然だが、男達はとても気になったみたいで、「あの名刺には何が書いてあったの?」などと聞かれた。
藤よしは、家の中に大きな松の木が貫通している。江戸時代からの3階建ての建物であるが、今90代の先代女将の時代に、家をいくつも建てるくらいのお金をかけて土台を補強しているから堅牢なんだということだった。見えないところにお金がかかっているのだなと思った。
しかし、2階のカウンターバーだったら他より特に高いことはない。お座敷でちんとんしゃんとやると「散財する」といって「財を散らす」ことになるそうだ。またお相手をしてくださったお姐さんからは、金沢の東の郭と西の郭の違いについてお話を聞けた。東の郭では床入りをしないけど、西の郭はするというのだ。えっそうなの(本当か?)。真偽のほどは確かめていません。

藤としの魅力についてはいろいろ書かれている。こちらでは、濃密な金沢弁でのもてなしについて書いている。また、こちらではおかみさんの正統派な写真が載っている。こちらに書いてあるように、藤としはカウンターバーがある。わたしが行ったのもここ。ここならわりと一般的なお値段で飲めるようです。もしかしたら繁華街よりリーズナブルかも。あ、高樹のぶ子さんは西の郭に行かれたようですね。こちら参照。こりゃ、高そうだ。これは「散財」の口ですね。