深山篁子さんの謝罪のかたち

富山市在住の深山篁子(たかこ)さんから『中国の大地に祈る旅 日記 日中戦争従軍記者・深山清市の足跡を訪ねて』が届いた。ぱらぱらと読ませてもらったばかりであるが、深山さんの強い意志にこちらが簡単にノックアウトされてしまう感がある。お父上がかつて『富山日報』従軍記者として歩いた南京の地を訪れ、謝罪をしてあるくという旅をされた。その記録が書かれている。

ああ、こういう形の謝罪をなさったのだなと頭が下がった。二度の大病をされた70歳ということであるが、その思いの深さに強い印象が残った。実は昨日ファックスで注文を入れたら、直接お電話もくださった。しかも、当方ファックス番号と電話番号が別になっているのに探し当てて電話くださったことにも驚いたが、今日届いたご著書には、ご自身の録音テープも同封されていた。どこまでも思いの深さが感じられる対応である。

わたしも父が(記者ではないが)従軍経験をもつ。それゆえにこのような行動をとられた深山さんに強い敬意を感ぜずにはおられない。過去にとらわれているのではなく積極的に平和をつくっていくというご意志が強くアピールされてくるのである。A4版75頁。1800円。富山県内の紀伊國屋書店、文苑堂書店、BOOKSなかだ、清明堂書店、明文堂書店で販売。遠路の方の申し込みは深山さん(076-423-1754) mail:とのこと。お勧めします。